2024.03.12
  • 子育てコラム

うちの子だけじゃない!発達障害と偏食の関係:親のストレスを減らすヒント

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発達障害のあるお子さんを育てる親にとって、偏食は悩ましい問題の一つではないでしょうか。「うちの子は食べられる物の種類が限られている」「栄養が偏っているのでは」と不安を感じる方も多いと思います。

でも、あまり完璧を求めすぎず、楽観的に構えることも大切なのです。ここでは、発達障害児の偏食の特徴や対応方法を見ていきながら、親の心構えについても考えていきましょう。

発達障害やグレーゾーンの子供の偏食の特徴って?定型発達の子とどう違う?

感覚過敏によって食べ物の好みが極端

発達障害のお子さんの中には、感覚過敏によって特定の食感や味、匂いを嫌う傾向があります。例えば「歯ごたえのあるものは苦手」「味が濃いものを避ける」といった具合です。そもそも子供は好き嫌いが多い物ですが、その傾向が極端になりやすく、食べ物の種類が限られてしまうことがあるのです。

また、口の中で複数の食感が混じることを嫌うため、混ぜご飯が苦手だったり、丼やカレーなどを「お米」と「具」に分けて食べたりといった行動が見られます。

限定的な食べ物に固執する

また、発達障害のお子さんは、特定の食べ物にこだわりを持つことがよくあります。毎日同じメニューを食べ続けたり、特定のブランドの食品しか受け付けなかったりと、食べ物の選択肢が狭くなることがあります。

食事のルーティンにこだわる

食事の際のルーティンにこだわる発達障害のお子さんもいます。例えば、「食べ始める前に必ず手を洗う」「食べ物を混ぜない」など、食事に関する独特のパターンを持っていることがあります。このパターンが崩れると、食事自体を拒否してしまうこともあるのです。

発達障害の子供によくある偏食の種類

発達障害のお子さんの中には、特定の食べ物しか口にしない極端な偏食が見られることがあります。よくあるパターンとしては、以下のようなものがあげられます。

白米しか食べない

主食として白米しか受け付けず、パンやパスタ、麺類などを一切食べないお子さんがいます。白米の味や食感が好きで、他の主食には強い拒否反応を示すのです。

パンしか食べない

逆に、パン以外の主食を受け付けないお子さんもいます。ご飯やパスタなどの食感が苦手で、柔らかいパンでないと食べられないのです。

お菓子しか食べない

間食としてのお菓子だけを好み、おかずや主食をほとんど口にしないお子さんもいます。お菓子の味や食感に強いこだわりを持ち、他の食べ物への興味が湧かないのです。

白いものしか食べない

白米、白パン、白い麺など、白色の食べ物しか受け付けないお子さんもいます。色のついた食べ物に対して強い拒否感を示し、白いもののみを好んで食べるのです。

肉類や魚類を一切食べない

肉や魚などのタンパク質源となる食品を全く食べないお子さんもいます。動物性たんぱく質特有の味や臭い、食感が苦手で、大豆製品などの植物性タンパク質しか受け付けないのです。

このように、発達障害のお子さんの中には、特定の食品やカテゴリーに極端に偏った食事をするケースがあります。こうした偏食の背景には、感覚の偏りや強いこだわりが関係していると考えられます。

偏食の背景にある発達障害児の特性

感覚処理の偏り

発達障害のお子さんの偏食には、感覚処理の偏りが関係していることがあります。感覚過敏や感覚鈍麻など、感覚の処理に偏りがあると、食べ物の味や食感、匂いに敏感になったり、逆に鈍感になったりします。その結果、食べ物の好みが偏ってしまうのです。

変化への適応の難しさ

発達障害のお子さんは、変化への適応が苦手な傾向にあります。食事の内容が突然変わると、戸惑ってしまうことがあるのです。いつもと同じ食べ物、同じ味付けであることで安心感を得ているお子さんにとって、新しい食べ物は脅威に感じられるのかもしれません。

コミュニケーションの困難さ

言葉でのコミュニケーションが苦手な発達障害のお子さんは、自分の好みや気持ちを伝えるのが難しいことがあります。「これは苦手」「もう食べたくない」といった気持ちを言葉で表現できず、食事を拒否するという行動で示すことがあるのです。

子供の偏食に悩む親の気持ち。つらいですよね。

栄養面への不安

偏食が続くと、栄養面が心配になってくるものです。「偏った食事では、体に必要な栄養が足りないのでは」と不安を感じる親御さんは多いでしょう。特に成長期の子供にとって、バランスの取れた食事は重要だと考えると、偏食の改善に焦ってしまいがちです。

周囲との比較によるプレッシャー

また、周りの子と比べて自分の子の食が細いことに悩む親御さんもいるかもしれません。「○○ちゃんはよく食べるのに、うちの子は…」と、周囲と比較して焦りを感じてしまうのです。周りからのアドバイスや指摘が、かえってストレスになることがあります。

食事の時間のストレス

偏食のあるお子さんとの食事は、親にとってストレスの多い時間になりがちです。「あれは嫌い」「これしか食べない」と言われ、お子さんが食べてくれるまで粘り強く説得する。そんな毎日の食事の時間が、親の負担になっているご家庭も少なくないでしょう。「せっかく心を込めて作ったのに…」とやるせ無い気持ちになることもありますよね。

発達障害やグレーゾーンの子供の偏食への対応方法

無理強いはせず、少しずつ拡げていく

偏食の改善は、焦らずゆっくりと進めていくことが大切です。無理に食べさせようとすると、お子さんの食への意欲を下げてしまうことがあります。まずは今食べられるものを中心に提供し、少しずつ食べ物の種類を増やしていく方針で臨みましょう。

食べられる物を中心に提供する

苦手な食べ物を避け、今食べられるものを中心に献立を考えましょう。お子さんの好きなメニューを取り入れることで、食事自体への意欲を高めることができます。食べられる食品の組み合わせを工夫し、バランスを取ることを心がけましょう。

食事の雰囲気を楽しくする

食事の時間が苦痛にならないよう、雰囲気作りを大切にしましょう。お子さんの好きなキャラクターの食器を使ったり、楽しい話題を提供したりと、食事を楽しいひとときにする工夫が効果的です。お子さんがリラックスして食事ができる環境を整えることが大切です。

感覚過敏への配慮と工夫

感覚過敏があるお子さんには、食感や味、匂いに配慮した食事作りが必要です。例えば、柔らかく調理する、薄味にする、匂いの強い食品を避けるなど、お子さんの特性に合わせた工夫を取り入れましょう。

それまで野菜を食べずにカレーライスでも人参やじゃがいもを避けていた子供に初めてキーマカレーを食べさせると、みじん切りの野菜は食べられた。といった例もあります。調理法を変えることで、苦手だった食品が食べられるようになることもあります。

見た目や盛り付けの調整

食べ物の見た目や盛り付けを変えるだけで、お子さんの食べる意欲が変わることがあります。色合いを考えたり、お子さんの好きなキャラクターに見立てて盛り付けたりと、見た目の工夫を凝らしてみましょう。お子さんが興味を示しやすい盛り付けを考えることが大切です。

お茶碗に入ったお米は食べないけど、おにぎりなら食べるという子供も多いですよ。

バランスの取れた食生活のコツ

偏食でも工夫次第で栄養は取れる

偏食があっても、工夫次第でバランスの取れた栄養を摂ることは可能です。食べられる食品を組み合わせて、不足しがちな栄養素を補うことを心がけましょう。例えば、肉が苦手なお子さんには、大豆製品や卵、乳製品などから蛋白質を摂取させるなどの方法があります。

サプリメントの活用

どうしても偏食が続き、必要な栄養素が不足しているようであれば、サプリメントを活用するのも一つの方法です。ビタミンやミネラルが不足しがちな場合、医師や栄養士に相談し、適切なサプリメントを選ぶことをおすすめします。また、大人用のサプリを無闇に与えると過剰摂取の心配もあります。心配であれば自己判断しないように気をつけましょう。

食べられる食品のレパートリーを増やす

少しずつ、食べられる食品の種類を増やしていくことを目指しましょう。今食べられるものに近い食感や味の食品を試してみたり、調理法を変えてみたりと、お子さんが受け入れやすい形で新しい食べ物を提供します。急がず、お子さんのペースに合わせて、ゆっくりと食べ物のレパートリーを拡げていきましょう。

食事って楽しい!を伝えること。楽観的に構えることも大切です

完璧を目指さない

偏食の改善に完璧を求めすぎないことが大切です。あれもこれも食べさせなければと考えると、親自身のストレスになってしまいます。お子さんが食べられる物を中心に提供し、完璧なバランスを目指さないことが、親の心の余裕につながります。

子供のペースを尊重する

お子さんには、それぞれの成長のペースがあります。偏食の改善も、お子さん一人ひとりのペースで進んでいくものだと捉えましょう。ゆっくりでも、お子さんが自分のペースで食べ物のレパートリーを増やしていけるよう、見守ることが大切です。

偏食自体は発達障害の有無に限らず、よくある特性です。バランスの取れた食生活が理想ではあるものの、「最低限の量は食べられていたらOK」とハードルを下げる視点も重要です。偏食の子が中高生あたりに一気に食べられるものが増える。といったケースも本当に多い(周囲の目やマナーを意識し出すことも関係します)もので、焦らずにいきましょう。

小さな変化を見逃さず褒める

今まで食べられなかった物を一口でも食べられたら、それは大きな進歩です。小さな変化を見逃さず、お子さんの頑張りを褒めてあげましょう。お子さんが食べ物に前向きになれるよう、サポートすることが親の役割だと言えます。

食べ物へのプレッシャーを与えない

「これを食べなさい」と強制したり、食べないことを叱ったりすると、お子さんは食べ物に対してネガティブな感情を持ってしまいます。食べ物へのプレッシャーを与えず、お子さんが自分のペースで食べられるよう、見守ることが大切です。

食事自体が辛い体験になってしまうと、反射的に嘔吐の反応が出るなど、悪い結果になりかねません。

成長に合わせて柔軟に対応する

お子さんの成長に合わせて、食事への対応も柔軟に変化させていくことが必要です。年齢が上がるにつれ、味覚や食の好みも変わっていくものです。お子さんの成長に合わせて、食事作りや食べさせ方を変えていく柔軟さを持つことが大切です。

周囲の理解と協力を得る

偏食の背景を説明し、理解を求める

周囲の人に、お子さんの偏食の背景にある発達障害の特性を説明し、理解を求めることが大切です。「好き嫌いが激しい」のではなく、「感覚の偏りから特定の食べ物を避ける」などの説明をすることで、周囲の協力を得やすくなります。保育園、幼稚園、学校などでの給食での配慮も同様です。

家族で役割分担し、協力する

偏食のあるお子さんの食事作りは、親の負担になりがちです。家族で役割分担し、協力し合うことが大切です。例えば、買い物や下ごしらえ、片付けなどを分担することで、食事作りの負担を減らすことができます。

専門家からのアドバイスを参考にする

偏食の改善に悩んだら、医師や栄養士、発達障害の専門家に相談することをおすすめします。専門家からのアドバイスを参考に、お子さんに合った食事作りや対応方法を見つけていきましょう。適切な助言を得ることで、親の不安やストレスも軽減されるはずです。

まとめ:偏食と向き合う心構え

偏食は発達障害児の特性の一つ

偏食は、発達障害のお子さんによく見られる特性の一つです。感覚の偏りや変化への適応の難しさなど、発達障害の特性が偏食につながっていることを理解することが大切です。お子さんの行動には、必ず理由があるのだと捉えることが、偏食への適切な対応につながります。

完璧を目指さず、楽観的に構える

偏食の改善に完璧を求めすぎないことが大切です。今食べられるものを中心に提供し、少しずつレパートリーを増やしていく方針で臨みましょう。お子さんのペースを尊重し、小さな変化を褒めながら、楽観的に構えることが親の心の余裕につながります。

子供のペースに合わせ、無理のない範囲で対応する

お子さん一人ひとりのペースに合わせて、無理のない範囲で偏食の改善に取り組むことが大切です。急がず、ゆっくりと食べ物の種類を増やしていきましょう。お子さんが前向きに食事に向き合えるよう、サポートすることが親の役割だと言えます。

周囲の理解と協力を得ながら、気長に向き合う

偏食の改善には、周囲の理解と協力が欠かせません。お子さんの特性を説明し、理解を求めることで、周りのサポートを得やすくなります。また、家族で協力し合い、専門家のアドバイスを参考にしながら、気長に偏食と向き合っていくことが大切です。

発達障害のお子さんの偏食は、親にとって悩ましい問題ですが、楽観的に構えることが何より大切です。完璧を目指さず、お子さんのペースに合わせて、無理のない範囲で向き合っていきましょう。小さな変化を褒め、お子さんが前向きに食事に向き合えるようサポートすること。それが、偏食に悩む親ができる最大のことではないでしょうか。周囲の理解と協力を得ながら、気長に偏食への対応を続けていくことが大切です。焦らず、ゆっくりと、お子さんの成長を見守っていきましょう。

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