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世界の国獣一覧100カ国以上!成り立ちや定義も紹介
こんにちは!学校では学ばないちょっと深い知識を親子で学ぶ”テテトコナレッジ”、今回のテーマは「国獣」です。国旗や国歌と並んで、多くの国々が持つ国家のシンボル、それが国獣です。動物たちは古くから人間社会と深い関わりを持ち、各地の文化や歴史に大きな影響を与えてきました。そんな動物たちの中から、国を代表する一種を選ぶのが国獣なのです。では、世界各国はどんな動物を国獣に選んでいるのでしょうか? 国獣にまつわる興味深い話題とともに、世界の国獣を見ていきましょう。
国獣ってなに?その役割と文化的な意味
国獣とは、その国を象徴する動物として選ばれた生き物のことです。単なるマスコットではなく、その国の自然環境、歴史、文化を体現する存在として重要な意味を持っています。国獣は以下のような役割を果たしています:
- 国の生物多様性や自然環境を代表する
- 国の歴史や文化的価値観を象徴する
- 環境保護や野生動物保護の啓発に役立つ
- 国民の誇りやアイデンティティの形成に寄与する
- 観光や国際交流の場で国のイメージを伝える
あまり知られていない国獣の選び方って?
国獣の選定方法は国によってさまざまです。主な方法には以下のようなものがあります:
- 政府による公式指定: 法律や政令で正式に国獣を定める
- 国民投票: 国民の投票によって選ぶ
- 歴史的由来: 昔からの伝統や神話に基づいて選ぶ
- 生態学的重要性: その国の固有種や絶滅危惧種を選ぶ
- 文化的シンボル: 芸術や文学で頻繁に登場する動物を選ぶ
世界の国獣一覧 何個知ってる?
それでは、世界各国の国獣を見ていきましょう。以下の表では、国名、国獣、選定理由、そしてプチ情報をまとめています。国名や動物名でソートすることもできますので、ぜひ興味のある国を探してみてください。
国名 | 国獣 | 選定理由 | プチ情報 |
---|---|---|---|
インド | ベンガルトラ | 固有種の保護 | 1973年から保護プログラムを実施 |
アメリカ合衆国 | ハクトウワシ | 自由と力の象徴 | 国章や紙幣にも描かれる |
中国 | ジャイアントパンダ | 固有種、文化的象徴 | 「動く国宝」とも呼ばれる |
オーストラリア | カンガルー | 固有種、文化的象徴 | 国章に描かれ、通貨にも登場 |
カナダ | ビーバー | 歴史的重要性 | 毛皮貿易で国の発展に貢献 |
ロシア | ヒグマ | 文化的象徴、強さの表現 | 非公式だが広く認識されている |
イギリス | ライオン | 王権の象徴 | 紋章や彫像に多用される |
ドイツ | ワシ | 歴史的シンボル | 国章にも使用される |
フランス | ガリアニワトリ | 歴史的由来 | 非公式だが国民に親しまれている |
日本 | キタキツネ(非公式) | 文化的象徴 | 公式な国獣は定められていない |
メキシコ | ワシ | 神話的重要性 | 国旗や国章にも描かれる |
南アフリカ | スプリングボック | 固有種、スポーツの象徴 | ラグビーチームの愛称にも |
ブラジル | ジャガー | アマゾンの象徴 | 2022年に法律で正式に定められた |
イタリア | オオカミ | ローマ建国神話 | 非公式だが文化的に重要 |
スペイン | 雄牛 | 文化的象徴 | 闘牛の伝統と結びついている |
エジプト | ナイルワニ | 古代文明との関連 | 古代エジプトの神セトと関連 |
タイ | ゾウ | 歴史的、文化的重要性 | かつて国旗にも描かれていた |
シンガポール | マーライオン | 創作の神話的生物 | ライオンと魚のハイブリッド |
ニュージーランド | キーウィ | 固有種、文化的象徴 | 国民の愛称にもなっている |
スコットランド | ユニコーン | 伝説上の生物、王権の象徴 | イギリス国章にも登場する |
ウェールズ | レッドドラゴン | 伝説上の生物、文化的象徴 | 国旗にも描かれている |
デンマーク | アカシカ | 国土に広く生息 | 狩猟の対象としても重要 |
スウェーデン | ヘラジカ | 国土に広く生息 | 「森の王」とも呼ばれる |
フィンランド | ヒグマ | 文化的象徴、神話的存在 | 古来より崇拝の対象だった |
ノルウェー | ライオン | 王権の象徴 | 国章に描かれている |
ポーランド | シロワシ | 歴史的シンボル | 国章や国旗に使用される |
チェコ | シロライオン | 歴史的シンボル | 国章に二尾のライオンが描かれる |
ハンガリー | トゥルル | 伝説上の鳥 | 建国神話に登場する |
ルーマニア | オオカミ | ダキア人の象徴 | 古代ダキア軍の旗印だった |
ブルガリア | ライオン | 勇気の象徴 | 国章にも使用される |
ギリシャ | イヌワシ | 神話的象徴 | ゼウスの使者とされる |
トルコ | オオカミ | トルコ神話の象徴 | 建国伝説に登場する |
イラン | アジアライオン | 歴史的シンボル | かつての国旗にも描かれていた |
パキスタン | マーコール | 固有種の野生ヤギ | 絶滅危惧種として保護されている |
スリランカ | ライオン | 歴史的シンボル | 国旗に描かれている |
ネパール | ウシ | 宗教的重要性 | ヒンドゥー教の聖なる動物 |
ブータン | ターキン | 固有種、神話的存在 | 国立公園で保護されている |
北朝鮮 | チョウセンホワコ | 固有種 | 金日成の誕生日にちなんで選定 |
韓国 | トラ | 文化的象徴 | 民話や芸術作品に多く登場する |
モンゴル | モウコノウマ | 固有種、文化的重要性 | 世界最後の野生馬 |
カザフスタン | 雪豹 | 固有種、強さの象徴 | 国章にも描かれている |
アフガニスタン | 雪豹 | 固有種、希少性 | 2020年に国獣に制定 |
イスラエル | テレビ | 聖書に登場 | 古代イスラエルの象徴 |
レバノン | フェニキアンマウンテンゴート | 固有種 | 絶滅の危機に瀕している |
ヨルダン | アラビアオリックス | 固有種の保護 | 絶滅から復活させた象徴的存在 |
サウジアラビア | アラビアオリックス | 砂漠の象徴 | 保護活動の成功例として知られる |
アラブ首長国連邦 | アラビアオリックス | 砂漠の象徴 | 国を挙げての保護活動が行われている |
オマーン | アラビアオリックス | 国の保護活動の象徴 | 絶滅危惧種からの回復に成功 |
イエメン | アラビアヒョウ | 固有亜種 | 絶滅の危機に瀕している |
エチオピア | ライオン | 歴史的シンボル | 「ユダのライオン」として知られる |
ケニア | ライオン | サファリの象徴 | 観光資源としても重要 |
タンザニア | キリン | 固有種の保護 | 国立公園のシンボル的存在 |
ウガンダ | コロブス | 固有種 | 国立公園で保護されている |
ルワンダ | ゴリラ | 固有種の保護 | エコツーリズムの中心的存在 |
コンゴ民主共和国 | オカピ | 固有種 | 「アフリカの幽霊」とも呼ばれる |
ナミビア | オリックス | 砂漠での適応力 | 国立公園のシンボル |
ボツワナ | シマウマ | 国土に広く生息 | 国章にも描かれている |
ジンバブエ | サーベルアンテロープ | 固有種 | 国章に描かれている |
マダガスカル | フォッサ | 固有種 | 島固有の生態系を象徴する |
モーリシャス | ドードー | 固有種(絶滅) | 環境保護の象徴的存在 |
セーシェル | ジャイアントトータス | 固有種 | 世界最大級のリクガメ |
バングラデシュ | ベンガルトラ | 固有種の保護 | 国立公園でのエコツーリズム推進 |
ネパール | インドサイ | 固有種の保護 | 保護活動の成功例として知られる |
スリランカ | スリランカゾウ | 固有亜種 | 仏教文化とも深く結びついている |
ミャンマー | シャチョウ | 絶滅危惧種 | 2019年に国獣に制定 |
タイ | ゾウ | 文化的象徴 | かつては国旗にも描かれていた |
ラオス | ゾウ | 文化的象徴 | 「百万頭のゾウの国」の異名を持つ |
カンボジア | コウノトリ | 絶滅危惧種 | 環境保護のシンボル |
ベトナム | 水牛 | 農業の象徴 | 民話や伝統文化に登場する |
マレーシア | マレーグマ | 固有種 | 熱帯雨林の保護と結びついている |
インドネシア | コモドドラゴン | 固有種 | 世界最大のトカゲ |
フィリピン | カラバオ | 農業の象徴 | 国民の勤勉さを表す |
パプアニューギニア | クスクス | 固有種 | 森林保護の象徴的存在 |
ソロモン諸島 | ソロモンワシ | 固有種 | 国旗にも描かれている |
バヌアツ | ココヤシガニ | 地域の生態系の象徴 | 地域の重要な食糧源 |
フィジー | イグアナ | 固有種 | 環境保護活動のシンボル |
トンガ | メガネカラス | 固有種 | 絶滅の危機に瀕している |
サモア | マヌメア | 固有種 | 世界で唯一の歯を持つハト |
キリバス | フリゲートドリ | 海洋生態系の象徴 | 国旗にも描かれている |
ツバル | カニクイアジサシ | 海洋生態系の象徴 | 気候変動の影響を受けやすい種 |
ペルー | ビクーニャ | 固有種 | 国章に描かれている |
ボリビア | アンデスコンドル | アンデス山脈の象徴 | 国章に描かれている |
エクアドル | アンデスコンドル | アンデス文化の象徴 | 国章に描かれている |
コロンビア | アンデスコンドル | 自由の象徴 | 国章に描かれている |
ベネズエラ | ベネズエラグエノン | 固有種 | 絶滅危惧種として保護されている |
ガイアナ | ジャガー | アマゾンの象徴 | 国章に描かれている |
スリナム | オオアリクイ | アマゾンの生態系の象徴 | 国立公園で保護されている |
チリ | アンデスコンドル | アンデス山脈の象徴 | 国章に描かれている |
アルゼンチン | ジャガランディ | パンパの象徴 | 2019年に国獣に制定 |
ウルグアイ | カピバラ | 原産地の象徴 | 親しみやすさから選定された |
パラグアイ | プーマ | 強さと勇気の象徴 | 先住民の伝統文化と結びついている |
キューバ | トコロロ | 固有種 | 国旗の色と同じ色彩を持つ |
ジャマイカ | ハチドリ | 固有種 | 国鳥として親しまれている |
ハイチ | インディアン | 絶滅危惧種 | 環境保護の重要性を象徴する |
ドミニカ共和国 | ソレノドン | 固有種 | 「生きた化石」とも呼ばれる |
プエルトリコ | プエルトリココキアゲハ | 固有種 | 国蝶として知られる |
バハマ | フラミンゴ | 国鳥 | 観光のシンボルとしても有名 |
ベリーズ | バクの一種 | マヤ文明との関連 | 中米最後のバクの生息地 |
グアテマラ | ケツァール | 自由の象徴 | 国鳥であり、通貨の名前にもなっている |
エルサルバドル | セロ・ターロ | 固有種の鳥 | 絶滅危惧種として保護されている |
ホンジュラス | 白尾鹿 | 国土に広く生息 | 古代マヤ文明でも重要視されていた |
ニカラグア | ターキーハゲワシ | 国鳥 | 自由と平和の象徴とされる |
コスタリカ | シロガオサキ | 固有種 | 国立公園のマスコット的存在 |
パナマ | ハーピーイーグル | 国鳥 | 世界最大級の猛禽類 |
国獣から見える世界の国々の多様性
この一覧を見ると、国獣の選定には様々な理由があることがわかります。固有種や絶滅危惧種を選ぶ国、歴史的・文化的に重要な動物を選ぶ国、国の特徴や国民性を表現する動物を選ぶ国など、その選定理由は多岐にわたります。
特に注目すべき点をいくつか挙げてみましょう:
- 生物多様性の保護: 多くの国が固有種や絶滅危惧種を国獣に選んでいます。これは、その国の自然環境や生態系の保護に対する意識の表れと言えるでしょう。
- 文化的シンボル: 神話や伝説に登場する動物、あるいは歴史的に重要な動物が国獣になっているケースも多くあります。これらは国の文化的アイデンティティを強く反映しています。
- 地域性: アフリカではライオンやゾウ、南米ではアンデスコンドルなど、その地域を代表する動物が国獣になっていることが多いです。
- 想像上の生物: ドラゴンやユニコーンなど、実在しない生物を国獣としている国もあります。これらは国の伝説や理想を表現しています。
- 保護活動の象徴: 絶滅の危機から救われた動物を国獣にすることで、環境保護の重要性を訴える国もあります。
動物好きなら国獣から海外の文化に興味が広がるかも!
国獣は単なる国のシンボルではありません。それぞれの国獣には、その国の歴史、文化、自然環境、そして未来への希望が込められています。国獣を知ることで、その国をより深く知ることができるかもしれませんね。
また、多くの国が絶滅危惧種や固有種を国獣に選んでいます。国獣を通じて、私たちは環境問題にも目を向けることができるのです。
あなたはどの国の国獣に興味を持ちましたか?その動物や国について、もっと詳しく調べてみるのも面白いかもしれません!