- 子育てコラム
「これくらいのお弁当箱に」の歌詞が変わった?おにぎりが今はあれに…昔と今を比較

「これくらいのお弁当箱に」で始まる手遊び歌は、正式名称を「おべんとうばこのうた」といい、幼い頃に誰もが歌った思い出の曲です。実はこの歌には、みんながよく知っている「おにぎり」バージョンの他に、「サンドイッチ」バージョンもあります。最近の子供にとってはこちらの方が主流な地域もあるのだとか。今回は、この2つのバージョンの違いや特徴を解説します。
おにぎりバージョンの歌詞と特徴
よく知られているおにぎりバージョンは「これくらいのお弁当箱に おにぎり おにぎり ちょいとつめて」で始まります。その後に、きざみしょうが、ごましお、にんじん、さくらんぼ、しいたけ、ごぼう、れんこん、ふきなど、日本のお弁当でおなじみの食材が次々と登場します。どれも日本の伝統的なお弁当には欠かせない具材です。
歌詞
これっくらいの おべんとばこに
おにぎり おにぎり ちょいとつめて
きざみしょうがに ごましおふって
にんじんさん さくらんぼさん
しいたけさん ごぼうさん
あなのあいた れんこんさん
すじのとおった ふ~き
振り付けの意味
手遊びにも楽しい工夫がたくさん詰まっています。「これくらい」の部分で両手で四角を作る動作は、子どもの空間認識を育てます。食材を数える動作も、数の概念を自然に学べる良い機会になっています。
サンドイッチバージョンの特徴

一方、サンドイッチバージョンは「これくらいのお弁当箱に サンドイッチ サンドイッチ ちょいとつめて」と始まり、その後にからしバター、マヨネーズ、いちご、ハム、きゅうり、トマト、さくらんぼ、ベーコンといった洋風の食材が登場します。メロディーはおにぎりバージョンと同じですが、食材が全く違うのが特徴です。
歌詞
これっくらいの おべんとばこに
サンドイッチ サンドイッチ ちょいとつめて
からーしバターに マヨネーズぬって
いちごさん ハムさん
きゅうりさん トマトさん
まるいまるい さくらんぼさん
すじのはいった ベーコン
食材の違いが表現するもの
サンドイッチバージョンの食材は、今の食生活をよく表しています。マヨネーズやベーコンなど、比較的新しい食材が入っているのが特徴的です。最後の「すじのはいったベーコン」は、おにぎりバージョンの「すじのとおったふき」と韻を踏んでいて、言葉遊びも楽しめます。
子供が喜ぶ定番のサンドイッチの具材
歌に登場する具材は、子供に人気のメニューばかりです。ハム、きゅうり、トマトの組み合わせは、見た目も鮮やかで子供が自然と手に取りたくなる工夫が詰まっています。特にハムときゅうりの組み合わせは、甘みと歯ごたえのバランスが良く、お弁当の定番として愛されています。
色どり豊かな具材選び
サンドイッチ作りで大切なのは色どり。歌の中でも、赤いトマト、緑のきゅうり、ピンク色のハムなど、色とりどりの具材が登場します。この組み合わせは、子供の食欲を引き出し、栄養バランスも考えられています。
食べやすさと季節感
使われている具材は、どれも子供が食べやすい大きさにカットできるものばかり。マヨネーズやからしバターといった調味料も、サンドイッチには欠かせません。いちごやさくらんぼといったフルーツは、デザート感覚で楽しめる季節の具材として喜ばれています。
手遊び歌としての教育的価値
どちらのバージョンも、子どもの発達に大切な役割を果たしています。リズムに合わせて手を動かすことで、運動能力や協調性が育ちます。食材の名前を覚えることで、食べ物への興味も広がります。
メロディーと動作の共通点
2つのバージョンは、同じメロディーと基本的な動作を共有しています。そのため、子どもたちは新しいバージョンも簡単に覚えられます。食材が変わっても手の動きは同じなので、楽しみながら様々な食材に親しめます。
現代に伝わる2つのバージョン
おにぎりとサンドイッチ、2つのバージョンがあることは、日本の食文化の変化を表しています。和食と洋食が同じメロディーで歌い継がれているところに、日本の食文化の豊かさを感じることができます。この手遊び歌は、食育や情操教育にもつながる、とても大切な歌なのです。