- 子育てコラム
療育手帳(愛の手帳)の更新に必要なものって?わかりやすい手続きガイド

「療育手帳の更新って、どんな準備が必要なんだろう?」そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。療育手帳(東京都では愛の手帳と呼ばれています)は定期的な更新が必要です。この記事では、更新に必要な書類や手続きの流れを、わかりやすく解説していきます。
療育手帳の更新時期
更新時期は人によって違います。「いつ更新すればいいの?」と思われる方のために、詳しく説明していきましょう。
更新が必要な年齢・時期
お手持ちの手帳に「次の判定年月」が書いてありますよね。これが更新時期の目安となります。18歳未満の方は次の判定年月の4~5ヶ月前、18歳以上の方は5~6ヶ月前から手続きを始めるのがおすすめです。早めに動き出すことで、スムーズに更新できます。
自治体による違い
療育手帳の障害程度の区分は地域によって異なります。多くの自治体ではA(重度)・B1(中度)・B2(軽度)という区分ですが、東京都の場合は1度(最重度)、2度(重度)、3度(中度)、4度(軽度)となっています。重度の方は更新期間が長めに設定されている場合もあるので、お住まいの地域の窓口で確認してみましょう。
再判定が必要なケース
3歳、6歳、12歳、18歳といった節目の年齢に達した時や、障害の状態に変化があった場合は、通常の更新時期でなくても再判定が必要になることがあります。再判定の申請方法は、お住まいの地域の窓口で相談できます。
更新に必要な書類
更新手続きをスムーズに進めるために、必要な書類を事前に準備しておきましょう。基本的な書類は全国共通ですが、地域によって追加書類が必要な場合もあります。
基本的な必要書類
更新に必要な基本的な書類は、現在お持ちの療育手帳、申請書(自治体所定の様式)、写真(縦4cm×横3cm)、印鑑、本人確認書類(マイナンバーカードや健康保険証など)です。令和4年11月からは、多くの自治体でマイナンバーの提示も必要になっていますが、ない場合でも申請はできます。18歳未満の場合は保護者の本人確認書類も必要です。
写真の規格について
提出する写真は縦4cm×横3cmで、提出前1年以内に撮影したものが必要です。背景は無地で、正面から撮影した上半身の写真を用意しましょう。サングラスは避けて、顔がはっきり写っている写真を選んでください。窓口でデジタルカメラでの撮影ができる自治体もあります。
更新の手続き方法

更新手続きは年齢によって窓口が変わります。手続きの流れを確認して、準備を進めていきましょう。
申請窓口
申請窓口は年齢によって異なります。18歳未満の方は児童相談所、18歳以上の方は市区町村の障害福祉課(名称は地域により異なります)での手続きになります。転居した場合は、新しい住所地の窓口で手続きが必要ですよ。混雑を避けるため、予約制を導入している窓口もあります。
判定の流れ
判定は面接や発達検査などを通じて行われます。場所は18歳未満の方は児童相談所、18歳以上の方は知的障害者更生相談所で、通常1~2時間ほどかかります。内容によっては複数回の面接が必要な場合もあります。18歳以上で新規に申請する場合は、18歳までの様子がわかる方の同伴が必要になることもあります。
申請から交付までの期間
申請してから新しい手帳が届くまでは、だいたい1~2ヶ月かかります。混雑状況によって、もう少し時間がかかることもあります。スムーズに更新するために、有効期限の5~6ヶ月前から手続きを始めることをおすすめします。
更新時の注意点
更新手続きを確実に進めるために、いくつか覚えておきたいポイントがあります。手続き中のサービス利用や年齢による要件の違いをチェックしておきましょう。
更新手続き中のサービス継続について
更新手続き中も福祉サービスを利用できるように、多くの地域では仮の証明書を発行しています。手帳の有効期限が切れると、サービスが一時的に使えなくなる可能性があるので、早めの手続きを心がけましょう。仮証明書の発行については、窓口で相談してみてください。
35歳以上での更新不要について
地域によっては、35歳以上で障害の状態が安定している場合、それ以降の更新が不要になることがあります。ただし、これは全ての地域で適用される制度ではないので、お住まいの窓口で確認してみましょう。
18歳での判定機関の変更
18歳になると、判定を行う機関が児童相談所から知的障害者更生相談所に変わります。提出書類や判定方法も変わることがあるので、17歳の更新時に、次回の更新について確認しておくとよいでしょう。
よくある質問
更新に関して、みなさんからよく寄せられる質問について説明します。特殊なケースへの対応方法も確認しておきましょう。
更新を忘れた場合
更新期限を過ぎてしまったら、早めに窓口に相談してください。期限切れでサービスが一時的に使えなくなることがありますが、多くの場合、さかのぼって手続きができます。ただし、長く放置すると再度の判定が必要になる場合もあるので、気づいたらなるべく早めに相談しましょう。
引っ越し時の手続き
引っ越す場合は、新しい住所地での手帳の書き換えが必要です。特に都道府県をまたぐ場合は、新しい居住地で改めて手帳の交付を受けることになります。判定基準や等級が変わることもあるので、事前に確認しておくとよいですよ。
再判定の申請方法
通常の更新時期以外に再判定を希望する場合は、お住まいの窓口に相談してください。障害の状態が変化した場合などは、医師の意見書が必要になることもあります。再判定で障害の程度が変わる可能性もあるので、よく考えて申請しましょう。